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Date:  Thu, 17 Apr 2003 14:53:18 +0900
From:  "Tanaka Kenji" <tanaka@wrcs.dpri.kyoto-u.ac.jp>
Subject:  [game-jp:0523] 教官公募(教授) 京都大学防災研究所
To:  GAME-JP メーリングリスト <game-jp@ihas.nagoya-u.ac.jp>,   "ハイドロ メーリングリスト" <hydro@hydro.iis.u-tokyo.ac.jp>,   "cvlhydro-ML" <cvlhydro-ML@rdp.dpri.kyoto-u.ac.jp>
Message-Id:  <KEELJIPNICJMPDLAMNJPMEBECLAA.tanaka@wrcs.dpri.kyoto-u.ac.jp>
X-Mail-Count: 00523

cvlhydroの皆様、hydroの皆様、game-jpの皆様 : 田中賢治@京大 です。

クロスポストしていますので、複数のメールを受け取る方ご容赦下さい。
教官公募情報を送付致します。

---- ここから ----
平成15年4月11日
関係機関長および関係各位
                           京都大学防災研究所長
                                入倉孝次郎

教官の公募について

 拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます.
 さて,当研究所は,平成8年度に「災害に関する学理の研究及び防災に関する総合
研究」
を目的とする全国共同利用の研究所として改組され,現在に至っております.
 このたび,下記のとおり教官を公募することになりました.つきましては,ご多忙
中のところ,
まことに恐縮ではございますが,関係各位の皆様方に適任者の応募についてよろしく
お取り
計らい下さいますようお願い申し上げます.

記
1.	公募人員:教 授 1名
2.	所  属:水災害研究部門 都市耐水研究分野
3.	研究内容等:洪水や豪雨,高潮,津波による,地下空間を含む都市域の氾濫災
害に
	ついて数値シミュレーションや模型実験,現地調査に基づいて氾濫機構の解明と
	災害の防御対策に関する研究を強力に推進する.その際,河川流域・沿岸域の
	環境保全と都市再生に配慮した研究も行う.また,京都大学大学院工学研究科
	都市社会工学専攻の教育も担当する.
4.	任用時期:平成15年11月1日以降 
5.	応募資格:博士の学位を有する者
        国籍は問わないが,日常的に日本語が使えることが望まれる.
6.	提出書類:次の(1)〜(6)各一式
	(1)履歴書
	(2)研究業績一覧(Peer Reviewed Paperおよびその他に区分けした論文,
	   著書等の一覧表)
	(3)主要論文別刷(コピー可) 5編
	(4)研究業績の概要(A4用紙2枚以内)
	(5)今後の研究計画および抱負(A4用紙2枚以内)
	(6)応募者について意見を伺える方2名の氏名と連絡先
7. 公募締切: 平成15年7月14日(月)【必着】
8. 書類提出先:
    〒611-0011 宇治市五ヶ庄 京都大学宇治地区事務部
    防災研究所水災害研究部門都市耐水研究分野教授選考委員会 宛
    (封書の表には「教官応募書類在中」と朱書きし,郵便の場合は書留にする
こと)
9.	問い合わせ先:
     宇治地区事務部総務課防災研究所担当気付
     防災研究所水災害研究部門都市耐水研究分野教授選考委員会
         Email: tyamazak@uji.kyoto-u.ac.jp
     (封書またはEメールに限る)

---- (参考資料) ----
京都大学防災研究所 水災害研究部門の概要

 土石流,洪水,津波,高潮,高波など,土砂と水に係る災害の現象解明と予知・予
測,
およびこれらの災害の防止・軽減を図る方策の科学的基礎を樹立することを目的とし
て,
土砂流出災害分野,洪水災害分野,都市耐水分野および海岸・海域災害分野の4研究
分野が有機的な連携のもとに,研究を進めている.
 洪水や高潮,土砂の氾濫を構造物によって完全に防御し,被災を全く許容しないと
いう
方針堅持は,外力規模や施設の耐力等の不確実性が明らかになるにしたがって,実際
上非常に困難になってきている.つまり,氾濫する場合もありうるという氾濫を許容
するこ
とを前提にして,その被害を最小限に抑えるという方策が注目されるようになってき
ている.
都市の発展と拡大に伴って,氾濫災害を都市域内だけの対策で防御することが難しく
な
ってきており,流域としての対策が重要となっている.さらには,地下街その他の危
険地
域や危険物が錯綜する中で氾濫災害の規模を的確に予測し,避難等のソフト対策を含
め
た耐水都市の確立が必要となる.さらに,地球温暖化の影響で猛台風の来襲や集中豪
雨の頻発が心配されているとともに,海面上昇による防潮堤等の防護施設の機能低下
が懸念されており,来るべき大津波や大高潮に対して安全性を確保することが重要な
課題となっている.そのため,将来における地球環境の変化が水災害にどのような影
響
をもたらすのか,地球規模的な情報の収集とデータベース化が必要となる.
 流域における砂防設備や洪水調節ダムが次第に充実し,利水ダムも方々で設けられ
る
にしたがって,河川流下土砂が減少し,ダム下流部における河床低下や供給土砂の減
少
による海岸侵食が顕在化してきている.激甚な災害を防ぐための施設が,緩慢ではあ
るが
災害を助長する方向に作用する場合もあり,また,流域や沿岸の環境にも悪影響を与
える
ようになってきている.そのため,災害防護施設の機能や流域と沿岸の環境に配慮し
て,
山間部から海岸までの土砂の一元管理が望まれるようになってきている.
 水災害研究部門では,洪水氾濫や土砂氾濫,津波・高潮・高波などによる被害の予
知・
予測や対策の開発,都市耐水システム等の研究を各研究分野で集中的に進めるのは
もちろんであるが,各分野が得意とする研究を統合する課題を選定し,プロジェクト
研究
を活発に推進することにしている.このような課題としては,河川流域および沿岸海
域を
含めた広い範囲での土砂輸送の均衡を保持し,環境保全や利水との調整を図りながら
災害からの安全性を確保する方策の開発であり,低頻度であるが巨大な災害となる高
潮
と洪水が重畳したときの氾濫流の挙動と災害予測の研究がある.このようなプロジェ
クト
研究をより活発に推進するためには,当該研究分野の研究者だけではなく,多研究機
関
の研究者にも適宜参加を呼びかけることにしている.
 近年,集中豪雨による河川の氾濫で地下空間の浸水や水没事故が急増しており,
福岡市や新宿区で2名水死し,また,福岡市や名古屋市では地下鉄が浸水で不通に
なっている.そこで,総合課題「都市複合空間水害の総合減災システムの開発」
(科学振興調整費)の中で「洪水氾濫災害の危険度評価」に関する研究を平成13〜15
年度の3ヵ年にわたって実施しているところである.そこでは,京都市内の市街地と
地下街
や地下鉄の模型を用いて水理実験を実施し,地下への氾濫水の流入機構に関してその
特性を明らかにするとともに,数値シミュレーションの妥当性についても検討してい
る.
 以上のような総合的な水防災研究を推進するためには,その研究基盤として,地球
規模での環境の変化や災害の変動に関して土砂・災害資料のデータベース化とその
共有化を推進することが非常に重要となっている.


水災害研究部門の組織と構成(平成15年4月1日現在)

 水災害研究部門は,下記4研究分野から構成されており,大型プロジェクト研究や
分野を跨ぐ研究に対しては,大部門として利点を生かし,有機的な連携の下に研究
活動を実施している.

 研究分野:土砂流出災害,洪水災害,都市耐水,海岸・海域災害
 教  授:井上和也,寶 馨,高山知司, *)
 助教授 :藤田正治,立川康人,戸田圭一,間瀬 肇
 助  手:小島利治,吉岡 洋,欠員(1名)

*	):今回の公募対象教授

 なお,京都大学防災研究所の詳細は下記のホームページをご参照下さい.
 http://www.dpri.kyoto-u.ac.jp

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田中賢治  tanaka@wrcs.dpri.kyoto-u.ac.jp
〒611-0011  京都府宇治市五ヶ庄
京都大学防災研究所 水資源研究センター
Tel: 0774-38-4246  Fax: 0774-32-3093